新着情報

奈良まほろばソムリエが行く。奥田の蓮取り行事

023
 

こんにちは。ホテルサンルート奈良フロント、奈良まほろばソムリエの小出です。

毎年7月7日、大和高田市奥田の弁天池で蓮取り行事がおこなわれています。これは同日におこなわれる金峯山寺蔵王堂の蓮華会の関連行事で、県の無形民俗文化財に指定されています。

蓮華会とは、修験道の開祖である役行者が産湯をつかったとされる弁天池の清浄な蓮を蔵王権現にお供えする法要で、この日の午前10時頃から蓮取りがあり、その後役行者と母、刀良女ゆかりの場所で法要の後、蔵王堂へと運ばれていきます。さらに当日の蓮華会、蛙飛びの後、翌日には山伏達によって大峯山中の祠にお供えされていきます。

資料では室町時代まで遡れるそうで、当時の交通手段を考えると、途方もない労力を要する行事だったことでしょう。

当日は時折強く雨が降るあいにくの天気でしたが、大勢の方が見物に訪れていました。こちらの蓮取り行事と金峯山寺の蛙飛び行事を案内してもらえるバスツアーも催行されているようです。

 

006
 こちらが蓮取り船。間もなく出港です。平成9年に新たに造られ、これにより古式にのとって蓮取りをすることが可能になりました。古い舟は蔵王堂に奉納されて大切に保管されているそうです。

009
 法螺貝が吹き鳴らされ、出発した奥田丸(蓮取り舟の名前です)。揃いの法被が凛々しいですね。雨の降りしきる中大変ですが、頑張って下さい。

018
 柵を開け、蓮池の部分に進入して、蓮取りが始まりました。弁天池の約1/4から1/3程が蓮池になっています。細かく向きを変え、バランスをとりながら摘み取っていきます。

蓮華会では108本の蓮の花が奉納されるそうですが、ほとんどは事前に用意されていて、この行事では数本のみ摘み取ります。

025
かつては金峯山寺の廃絶や戦後の混乱の中で蓮が全滅したりで行事が途絶えてしまったこともあるようですが、お寺や地元の方の努力によって復活し続けられています。

ちなみにこの弁天池、役行者の母、刀良女と捨篠池の一つ目蛙の伝承の伝わる場所だそうです。

 

昔、役小角(行者)の母(刀良売)が、奥田の蓮池で病気を養っているとき、夏のある朝、池の中にまつってある神社に詣でると、白い蓮花が咲いていて、その葉には金色に光った蛙がいました。刀良売は、一本の篠萱を引き抜いて、何気なく蛙に投げつけたところ、それが蛙の目にあたって、目を損じてしまいました。さして、池の中に逃げた蛙は、もとの土色の蛙となって浮いてきました。そして五色の霧も消えてなくなり、一茎二花の蓮も、もとの蓮になってしまいました。それから、この池の蛙は、一つ目であるといわれています。また、この池の蓮は、一本の茎に二個の花をつけた蓮であったので、めでたいとの前兆ではないかとして、朝廷に献じられたこともあったそうです。この異変ののち、この池は捨篠の池と命じられたといいます。

刀良売は、それから病気が重くなり、42歳で亡くなりました。母を亡くした小角は、心に誓って修験道をひらき、吉野山に入って蔵王権現をあがめ、蛙をまつって追善供養をしました。
以来、毎年7月7日は、吉野の山伏が奥田の行者堂にやって来て、香華を献じ、蓮池の蓮(108本)を摘み、それを大峰山中の拝所に供える蓮華会がおこなわれます。また、この日、吉野の蔵王堂では、「蛙飛び」行事がおこなわれます。        「大和高田市史」より

 

 

観光情報

奈良まほろばソムリエが創る 今月の最新イベントカレンダー

  • 奈良県観光公式サイト なら旅ネット
  • 巡る奈良
  • 歩く・なら
  • 奈良に住んでみました
  • 奈良グルメ図鑑
  • 奈良市観光協会公式ホームページ 深!発見なら
  • 奈良公園情報サイト
  • Visit Nara
  • Voicecream

page top