
菅原天満宮 おんだ祭と盆梅展
梅香る2月、奈良市の菅原天満宮では毎年盆梅展を開催なさっています。
数ある天満宮の中でも、菅原天満宮は菅家発祥及び道真生誕の地とされる由緒正しい神社です。
25日はおんだ祭ということで、春の気配を楽しもうと行ってまいりました。

さすがは天満宮、境内は色とりどりの梅が満開です。雨上がりに濡れる梅の花も美しいですね。

「おんだ祭」は漢字で書くと「御田祭」。冬の間に山に帰ってしまった田の神様を春を迎えて今年もまた田に呼び戻して五穀豊穣を祈願するお祭と説明できるでしょうか。各地方それぞれにおんだ祭がありますが、奈良は2月に行われる所が多いように思います。
菅原天満宮のおんだ祭は田主と牛が主役です。田主は翁の面をつけたオジサマ。注連縄で結界をはり田んぼにみたてた一画に現われて、高らかに祝詞をのべます。見守る世話役の方々も台詞を受けて「めでとう候」と声を合わせます。まるで狂言の舞台を見ているようです。
鍬入れの所作ののち、牛の登場です。牛の面をかぶっているのは、まだ小学生の少年です天満宮と牛はよく似合いますね。
鋤を肩にかけられて、田主が後を追います。と、いうより、牛に田主がひっぱりまわされます。
観客もご近所の方々ばかりなのでしょう、「もっと暴れろ」「田主、息切れするな」などとやさしい野次が賑やかに飛び交います。
その後も田主が田をならしたり、肥をまいたり、草取りをしたり、ひととおり田をつくりおえると最後は「福の種巻こうよ」と田主が米と小豆を盛んに振り撒き、観客は「福の種」を大事に持ち帰ります。

田主が種まきまで終えると、ようやく出番が終了。世話役の方々から観客に松苗が配られて神事終了です。
私達日本人は、昔からこのように五穀豊穣の祈願を皆で楽しんで、冬から春へ、何もなかった世界から何かを生み出す世界へと毎年スイッチを切り替えてきたのですね。

盆梅展の会場に一歩足を踏み入れた途端、芳香につつまれました。
春が、足音をたてて近づいています。 フロント(2009年2月25日 22:51)





